お客様は神様、ではありません

頼むから怯えないで

と思わず思ってしまった。
書店の店員さんに少々複雑なことをお願いしてしまったのだが、手間がかかってしまったことに非常に恐縮されてしまった。
私が立ち去った後に額の汗をぬぐう姿勢をされていたので、相当なストレスだったのだろう。
大変申し訳ないことをした。


私は終始低姿勢を心がけていたから、私に対してではなくて、その後ろで不機嫌そうにしていた上司が恐かったのかもしれないが、やっぱり、大変申し訳ないことをしたように思う。
日頃私は仕事で多大なストレスを被っているようなことを書いているが、結局私が「お客様」の立場になったら、同じことをしている(そのつもりはなくても)、ということに絶望した。


やはり、今の経済システム、社会システムは間違っている。
物を売買するだけでなんでそんなに多大なストレスを抱え込まなければならないのか。
サービス合戦、コスト削減合戦、過当競争、絶えざる欲望の刺激、スピードの追求・・・。
全部コマーシャリズムのなせるわざである。
私の敵はますます明確になってきた。


この経済社会システムは歪んでいる。
社会主義時代のソ連や中国のような素っ気ない接客が良いとは言えないが、だからといって、過剰なストレスを抱え込むようなサービスを強いるような労働は人間疎外以外の何者でもない。
お客様は神様、などではない。
お客さんも店員さんも対等な人間なのだ。


人間が人間らしく生きることが出来る社会にする。
絶対に。