この本を・・・あの人の元へ・・・。
一刻も早く・・・手遅れにならないうちに・・・。
やはりわたしは力を失った「タカ」だったのだ。
しかもなお一層悪いことに、未だに差し伸べられた手をことごとく振り払い、自らの喪失にのめり込んだままのたちの悪い「タカ」。
受け入れることが出来ずに拒絶し続ける「タカ」。
大切なことが何であるかも解らない、誰も守ることの出来ない、ただ逃げ回っているだけの・・・。
あの人に伝えなくては。