書名:これからの時代を生き抜くビジネス最強のコンセプト50―主要フレームワークを完全図解
著者:松木 利憲


ビジネスパーソンなら1冊手元に置いておきたい本。
といっても、必要な時に開けば良いのではなく、1度は通して読み、出来るだけ暗記してしまいたい「常識」集である。


もはやこれらのフレームワークは、いわゆるコンサルタントだけが知っておけばよいものではない。
個々の成員が自ら仮説を立て、論理的に考えて行動し、相手に対してロジカルに説明をし、行動の結果を適切に評価しなければならない。
そのくらいのことが出来なければホワイトカラーの存在意義などない。
この国のホワイトカラーの生産性が低いのは、このように仮説を立てて行動し、自らの行動の効果を適切に評価する、という当たり前のことが出来ていないからであろう。


勿論、フレームワークは万能ではない。
だが、自分流で上手くいかない人(大半の人はそうだろう)は、まず確立されたフレームワークから始めて、そこに当てはまらない部分を工夫していく、というようにすべきであろう。
フレームワークは、思考を整理するための有効な道具であるだけでなく、コミュニケーションのツールでもある。
同じフレームワークで思考し、或いは議論することで、コミュニケーションが円滑になる。


これからは、今までより一層、このような戦略的思考が必要になるであろう。
本書はそのための必読書であり、そこからさらなる勉強へと繋げるための入門書である。
そう、本書の特徴は、その解りやすい説明、簡潔なまとめもさることながら、そのフレームワークの原典や良い解説書を紹介しているところにある。
エントリとして、これほど最適でかつ最適化された本はなかなかない。
値段も大きさも手頃で、さらっと読めてそのままノート代わりになるので、是非購入して手元に置いておきたい本。