つみきのいえ (pieces of love Vol.1) [DVD]

つみきのいえ (pieces of love Vol.1) [DVD]

タイトル:つみきのいえ (pieces of love Vol.1)
監督:加藤久仁生


まずは一言。
素晴らしい。


夕食をつまみながら見ようか、と軽い気持ちで再生を始めたが、エンディングまでの約12分間、まったく身動きがとれなかった。
ついにはしにすら手が届かなかった。
完全に硬直・画面に釘付け状態。


まずは、音。
これだけ映像とストーリーにマッチした雰囲気の音楽があるだろうか。
あとで見返して見たときにはさまざまな楽器が使われていることが判明したが、最初に視聴したときには「ピアノソロ」だと思い込んでいた。
それだけピアノの音が非常に効果的に使われていたのである。


そして、ストーリー。
とても素朴なおはなしながら、人の心の最も深いところに訴えてくる物語である。
ここには一人の人間の人生の全てが詰まっている。
そして、彼が煉瓦を積み立て続ける理由も。
とても美しい物語だと感じた。


そして、映像。
実は、DVD視聴前に絵本を立ち読みしてしまったのだが、そのときは何も感じることがなかった。
しかし、実際に絶妙な音楽と見事にマッチした映像を視ると、文字で記述された物語以上に心に訴えかけてくるものがあった。
映像の力を思い知らされた。
これは映像でしか表現が出来ない作品である。


どうでも良いが、本作は連作の最初の1作目に当たるらしい。
続編が出されるのであれば、是非みたい。