トヨタ式「スピード問題解決」 (PHPビジネス新書)

トヨタ式「スピード問題解決」 (PHPビジネス新書)

書名:トヨタ式「スピード問題解決」
著者:若松義人


[8/29 追記]
かなりくどいが、このくどさなら許せる。
トヨタ式」の入門書として最適な1冊。
これでもか、これでもか、というぐらい徹底して、「トヨタ式」の理念が現場でどう実践されているかが書かれている。
一応良書の部類に入ると思う。


私が「トヨタ式」に関してまったく無知だったので本書を新鮮に感じた、という私個人の事情の可能性はある。
ただ、「トヨタ式」を「かんばん方式」とイコールだと思い込んでいる人がいるとすれば、それは間違っているので本書を読んだ方が良い。


トヨタ式」の神髄は、「問題は必ず根本から解決する」であり、「根本的な問題が解決されるまで『なぜ』を問うことを止めないこと」にある。
この原理・原則を徹底して貫くから、ありとあらゆる「無駄」が省かれ、高い国際競争力をここまで維持できているのである。
(「ここまで」という表現には含蓄がある。昨日視た「クローズアップ現代」で榊原氏が指摘していたことが確かならば、これから先トヨタは厳しい時代を迎えることになる。まあ、それは本書の評と全く関係ない)<ならここに書くなよ>


外野の声がうるさいが。
冒頭で述べたように本書はくどい。
様々な現場の事例を持ち出して、「これが『トヨタ式』だ」ということを繰り返している。
だが、そのことにより、読者は正しい「トヨタ式」をしっかりと理解出来る。
トヨタ式」の勉強に最適な本。
研修の資料とかに使うと効果的なんじゃないかな。
勿論、個人で読んでも得るところ有り。