なぜ、仕事ができる人は残業をしないのか?

なぜ、仕事ができる人は残業をしないのか?

書名:なぜ、仕事ができる人は残業をしないのか?
著者:夏川賀央


8/27
読了日を失念したのでここに便乗する。
・・・ていうか。
上の内容とあまりにもマッチしていて気持ち悪い。
間違いなく読み終えた日はこの日ではないはず・・・(この日だったら本書について何らかの言及をしているはず)。
まあ、いいや。
特に印象に残る本でもなかったし。


[8/28 追記]
R25の文字に騙されてしまった。
時折良書を紹介してくれるし、時折秀逸なインタビュー記事を載せてくれるし、『プロ論』はとても良かった。
「時折」がくせ者なのだが。
石田衣良を知ったのも、R25を読んだおかげ。


だが、この本は完全にはずれ。


何がいけないって、結論。
ネタバレになるけど、私としてはあまりこの本は薦めないので敢えて書いてしまう(特に影響力はないので、圧力がかかったり、訴えられたりは多分しないと思う)。
Q:仕事が出来る人はなぜ残業をしないのか。
A:仕事が出来る人は仕事を「やらされている」ものではなく自分で「選んでやっている」と捉えているから。すなわち仕事を「自分のもの」にしているから。だから、「自分のもの」でない作業は平気で人に回してしまったり、「それは不必要なのでやりません」と上司に直言したする。逆に自分で必要と思ったら残業してでもそれをする。


はあ、そうですか。
それって当たり前じゃないんですか。
でもそれって、「仕事が出来る」人だからとれる態度・行動で、仕事が出来ない人はそんな強気な態度とれませんよね。
もらった仕事やらないと首になりますよね。
で、どうやったら「仕事が出来ない」人は「仕事が出来る」ようになれるんでしょうか。
どうやったら残業を減らすことができるんでしょうか。


ということ。
これはいかんでしょ。
で、輪をかけていかんのが、本書の展開。
以上で述べた結論を、手を変え品を変え首を変え(笑)ながら、繰り返しているだけ。
しかも具体的な事例はほとんどなし。


まったくもって役に立たないし、仕事が出来るようにもならないし、従って(本書の論理では「仕事が出来る」から残業しない、ので)残業もなくならない。


典型的なダメ本。
吉越氏の本『「残業ゼロ」の仕事力』(以前紹介)と比較してみると、本書がいかに無駄の塊か(そして吉越氏の本がいかに無駄のない良書であるか)が解る。
読む必要は・・・ない。