アバンチュール

「ふっ。とんだアバンチュールになってしまったな。」
「せんぱぁ〜い、アバンチュールってなんですかぁ?」
「マイステディから離れて熱い夜を過ごすことさ、ベイベー」
「あっ、いっけないんだ〜。それって浮気じゃあないですかぁ。」
「ノンノン。君はまだ勉強不足だね。冒険はマイハニーとの夜を一層熱くするためのスパイスなのさ。」


・・・・・・・。


某バドミントンの店で教えてもらったクラブの練習に参加してきた。
小学校の体育館で土曜・日曜に練習しているという。
仕事の都合上土日でなければ参加できず、また足が自転車しかないので自転車で通えるところという制限がある。
教えてもらったところはこの条件を満たしていた。
後はレベルだが・・・。


経験則上、小学校の体育館で練習しているクラブのレベルは高くない。
理由は施設にある。
小学校の体育館は狭く、天井が低い。
これはバドミントンには向いていない。
と言っても、この経験則、実例は1つしかないのだが・・・。


シャトルが勢いよく放たれ、空中で鮮やかな弧を描いているのが見えた。
ハイクリアを打ち合っているようである。
どうやらある程度の水準はあるようだ。
バドミントンの上手・下手はハイクリアを見ればある程度解る。
初心者と中級者を分けるラインが、「コートの端まで使用しているか」にあるからだ。
コートの端まで使用したバドミントンをするためには、なによりもまずハイクリアをコートの端から端に打てなければならない。
この2人はそれが出来ている。


暗がりの中を、体育館の中を窺いながらうろちょろしていたら(既に立派な不審者である。しかも黒い)、声をかけられた。
「バドミントンする人ですか」
ええ、勿論。
でも今日は様子を見に来ただけなので帰ります、さよなら〜


とはならず(さすがに人が苦手だといってもそこまで臆病ではない)、そのまま中に入れてもらうことに。
平均年齢は・・・やや高めか。
早速、声をかけてもらった女性の方と基礎打ちをすることに。
この女性がこのクラブの女性の中では最も上手いらしい。
そして、新婚らしい(だから何だ)。


・・・・・・。
もしかして、これは入部テストですか。
ならば本気で・・・。


いや、この人。
私より上手いわ。
少なくとも2レベルぐらいは上じゃないか。
ドライブの打ち合いでもプッシュでも負けてるし・・・。
特にドライブは私の弱点(切り返しが遅い)を付かれて完敗。
無駄にバド歴が長く、その割にろくに練習していない(まともな練習は中学以来やっていない。高校はサボり癖のある不良部員)ことがあからさまに露呈してしまった。
ここ、もしかしてレベル高いんじゃ・・・。


いやぁ、我々は3部レベルの弱小クラブで、って謙遜もいいところ。
間違いなく2部だろ、これ。
しかも、部長さんに練習時間を教えてもらったが、土曜が17:30〜20:00(日によっては22:00!)、日曜が19:30〜22:00で、同じ面子が練習しに来ているという。
ヲイ。
これ本格的なクラブだぜ。


しっぽを巻いて逃げたくなるのを我慢して、試合に参加。
緊張と目が慣れない(バドの時は眼鏡をかけないので勘が頼り。初めてのところではシャトルがほとんど見えない。加えて小学校の体育館は上の照明が近い)せいで、動きが悪い。
どうにか1勝だけはしたが、後はパートナーの足を引っ張って惨敗。
惨め。


最後は部長さんと組んだのだが、
「腕、下がってるわよ」
「はいぃぃぃぃ」
と、こんな調子(うそ。アドバイスしてもらっただけ)
ちなみに私の構えは確かに腕が下がっている。一見やる気が無いように見えて実はやる気がない(ヲイ)。
いや、この構えから十分プッシュできるっていうつもりなんだけど。
ちなみにちなみに、私の動きは全体的にゆったりとしている。
これはやる気がない・・・のは確かだけど、それよりも省エネスタイルといってほしい。
実際に普通の人よりも守備範囲は広いのだ(ただし初速が遅いからリターンは甘い。やたら拾うけどチャンスボール上げてしまうことが多い。ひたすら打ち込まれるタイプ)。


で、結論としては。
力を付けるためには丁度いいくらいのレベルのクラブ。
自分はおそらく真ん中やや下なので、このくらいで練習していれば、ここの真ん中の人くらいの力は付く。


久しぶりにバドミントンの練習で疲れた。
いかに今までがぬるかったか改めて感じさせられた訳である。
といっても東京にいた頃はこのくらいのレベル(このクラブと比べると女性のレベルがやや低かったように思うが)のクラブにいたんだよ、一応。


え?
元いた方はどうしたって?
さあ、なんのことかな?
うそ。
単に今週は休みだっただけなのさ。
来週からは一応戻るつもり。
とりあえず2月以降の練習場所は確保、ということで。
それまでたまの日曜にでも参加しておくか。
といっても今は日曜仕事なんだよね。
なんとかならんかね。