差異が物語を生み出し、物語が人間を創出した
差異無きところに物語は生まれず
差異の消滅により物語は死す
そのとき人間もまた
消滅す


nullus


闇の守り人 (新潮文庫)

闇の守り人 (新潮文庫)

著者が後書きで述べているように、この物語の創出は場面の想起によるものであるらしい。
であるとすればこの物語への評価は上昇する。
なぜなら無意識から創出される物語は意図的に組まれた物語よりも普遍性の点で優れているからだ。
私はユング集合的無意識は(そのままの形ではないが)存在すると考える。
人類が共通の物語を持つとき、そのときに始めて人がわかり合える時がくるのではないか。
あるいは今がそのときかも知れぬ。
たとえ刃を向けあっていたとしても、同じ世界に生きているということは何らかの物語を共有していることであるはずだからだ(逆にどんなに仲が良くても、物語を共有していなければ同じ世界には生きていない)。

動物として生きるか
人間として生きるか
その決断が今求められているのだ


nullus


体調は小康状態。
いつも通り気分が悪い。
「健康」は相対的であり、失われし無自覚さへのノスタルジーであるということが真実ならば、今の状態を「健康」と呼んでも間違いにはなるまい。
頬のこけ具合は幾分ましになった気がする。
なぜだか知らんが痛めた左手の親指はまだ痛む・・・。