結局精神論

親子で育む天才脳 0-7歳編

親子で育む天才脳 0-7歳編

書名:親子で育む天才脳 0-7歳編
著者:林成之


■評価:可
  情報:○ 新規性:△ 構成:△ 日本語:○ 実用性:△
  難易度:やや難 費用対効果:× タイトルと内容の一致:△
  お勧め出来る人・用途 :子供を突出した才能の持ち主に育て上げたい親・子供を突出さいた才能に育てるためのスタンスを学ぶ
  お勧めできない人・用途:子供をそこそこ賢い子にしたいと思う親・子供を賢い子に育てるためのヒントを得る


■所感
 とりあえず本書の「天才」の定義が、オリンピックメダリスト級であるため、そこにまでいたらない一般人としてはかえって不適応となるような極端なことを要求される内容となっている点が実用とは少し離れているように感じた。
 本書で勧められていることを中途半端に実践してもあまり意味がないばかりか、かえって逆効果であるように思う(やるなら徹底してやるしかないが、リスクも大きい。相当な覚悟が求められる)

 そこまでといかなくとも、少しでも賢い子に育てるためのヒントならありそうにも思うが、確かに、脳のどの部分、どの機能を鍛えることが必要であるか、ということについては丁寧に理論的に説明されているものの、では、それを具体的にどのように実践するか、となると「言葉に思いを込める」等の態度についての話となり、精神論とほぼかわらない内容になってしまう。
 理想ではこうあらなければならないな、というのはほぼすべての親が思っていることで、現実にはそういう態度なり対応なりとれないものだから、どうすればいいか悩むわけであり、そのような悩みを解決できる具体的な提案でなければ、どんなに正しく良いことを教えてもらったとしても意味がない。

■読了日
2017/01/29