どっちかにして下さい
- 作者: 秋本芳伸,岡田泰子
- 出版社/メーカー: ディーアート
- 発売日: 2004/10/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 8回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
著者:秋本芳伸, 岡田泰子
■評価:優
情報:○ 新規性:△ 構成:◎ 日本語:○ 実用性:◎
難易度:易 費用対効果:○ タイトルと内容の一致:◎
お勧め出来る人・用途 :初めて顧客の「要求」をヒアリングしてまとめるSE・ヒアリングのポイントやドキュメントのポイントを整理する
お勧めできない人・用途:既に何度か「要求仕様書」を作成し、特に問題なく業務をこなしているSE・更なる飛躍のためによりよいメソッドを模索する
■所感
「教科書」的な書籍。
従って、新しい話は書かれていない。
しかし、よくまとまっていると思う。
話の流れから多少は重複する内容が示されているが、特に気になるほどではない。
また、教科書にありがちな、「項目の列挙」が延々と続く(PMBOKの解説本などに多い気がする)、といった欠点が見当たらない。
図が適切に使われているのも高評価。
文字通り、新人SEが要求仕様のまとめ方の原理原則を学習するためには最良の書であると言えよう。
親切にも「要求仕様書」への落とし方まで記載されているので、自分なりのフォーマットが出来上がるまでは、リファレンス本としても役に立つ。
飛び抜けて素晴らしい要素はないが、「目的合致」「簡素簡潔」「必要事項網羅」「費用対効果適正」という観点から、「教科書」は教科書でも優れた「教科書」であると言える。
この手の業務に初めて携わる人、なかなか上手くいかないので基本的な事項からおさらいしたい人にお勧め。
目的を間違えなければ最良の書であることは間違いないだろう。
■読了日
2011/05/09