気持ちには気持ちで

事情だとか主義主張だとか、環境だとか、そんなもの全部言い訳に過ぎない。
気持ちに対して気持ちで向き合わない、向き合えないのは卑劣以外の何ものでもない。


かつて私は大いなる過ちをおかした。
己の臆病さが人をあんなにも傷つけてしまったことを、今も私は後悔している。


その痛みを時々取り出して、己の傲慢さを戒める。
己のちっぽけなプライドが、ほんの少しの怠惰が、そして欲望が、誰かを傷つける言動になっていないか、省みる。
生きづらい?
当然だ。
生きているのだから。
かっこつけるな?
そう、それこそ最も気をつけなければならないことだ。
己に酔っているときほど、人の痛みに鈍感になる時はないのだから。


生きづらいくらいでちょうどいい。
人はかくもたやすく人を傷つけてしまうのだから。
そしてそれはとてもかなしいことだと思うから。


自信?
そんなものはない。
今も私は怯えている。
でも、後悔の方が強いから。
今度こそは向き合えると思う。
いや、向き合いたい。
強く、なりたい。