引き裂かれしもの

最近また白昼夢をみるようになった。
たぶん薬のせいではないと思う。
魂が、飛びたがっている。


世界を記述する−わたしは、飛べる


理性と感性。
私は常に引き裂かれている。
感性が自由に飛び回るのを理性が引き留め、
理性が真剣に段階を踏むのを感性がかき乱す。


自慢ではない。
誰もが10持っているうちの割合が、私の場合は5:5だということだけだ。
それは歌うことが好きな音外れ。
書くことが好きな筆下手。
超越を垣間見ながら神の存在を信じることが出来ない背信者の苦しみである。


そう、私は常に引き裂かれている。
こなたとかなた。
この世界とあの世界。
わたしと私。


この捻れをつなぎ止めているのがただ1つ腸捻転の痛みだけだということは、とても悲しいことだと思う。
だから時々、私は薬を飲まずに、痛みにのたうち回ることにしている。
この悲しみを忘れないように。