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オッサンになる人、ならない人 (PHP新書)

書名：オッサンになる人、ならない人 (PHP新書)
著者：富増章成

■評価：可
　　情報：△　新規性：○　構成：△　日本語：○　実用性：△
　　難易度：易　費用対効果：△　タイトルと内容の一致：△
　　お勧め出来る人・用途　：哲学的だが読みやすい読み物を探している人・暇つぶし
　　お勧めできない人・用途：「オッサン」にならない方法を真剣に模索している人・「オッサン」にならないためのノウハウを学ぶ

■所感
　最近の新書のタイトルは8割方ただの「キャッチ」だと考えた方がいい。
　本書はまだ内容がタイトルに沿って編まれているのでましな部類だが、それでも、タイトルから期待するような効果を得ようとするには新書は向いていない。
　

　そして、本書もまた「ネタ」である。
　ただ、先に読んだ『グーグルは本音を語る』と違って、一発勝負のネタではなく、一応全編を通して「オッサン」というキーワードで(多少は役に立つ)人生訓を垂れているところはまだましだと言える。

　3点ほど鋭い指摘もあり、そういう意味ではまったく収穫がなかった訳ではない。
　しかし、あくまで「ネタ」でしかないのであまり大きな期待を抱くと間違いなく裏切られるので注意。

　前半はまだなんとか体裁を保っていたが、後半は著者の哲学に関する知識を無理矢理「オッサン」というキーワードに結びつけている感があった。

　哲学者の人生訓について、易しい読み物を読みたい人ならある程度満足して読むことが出来るだろう。
　しかしあくまで「ネタ」でしかないので、あまり多くは期待しないこと。
　「おもしろさ」という観点からもあまり期待しない方がいい。

　こういう本を真剣に読み出したら「オッサン」の兆候なので注意。
　そもそも「若い」人はこういうような本を読むような暇はない。