書名:ITアーキテクト x コンサルタント 未来を築くキャリアパスの歩き方
著者:克元 亮


必読書。
プログラマも含めて、全てのSE(システムエンジニア)が読んでおくべきキャリアデザインの必読書。
この情報は抑えておかないと、5年後、10年後に泣きをみることは確実。
オフショア開発はさらに進み、知的ブルーカラー(単純なプログラマ)や、ちょっとだけPCに詳しいだけで基本は雑用係のSEなど、いつまでも下流工程を彷徨っている人間は、近い将来に仕事を失ってしまうだろう。
そうならないためには、どうにかして上流に食い込んでいかなければならない。
早い人で3年、通常は5年目くらいから、遅くても10年までには。


本書にもあるように、不足している(現在求められている)人材は、本書で取り扱っている、ITアーキテクト或いはコンサルタントである。
他に上流の代表としてはPMがあるが、PMはPMで安泰というわけではなく、技術リーダーとしてのITアーキテクト的方向性或いは顧客折衝を行う上級SE的(コンサルとは少々違うか)な発展を遂げなければならない。
実際にはPMの仕事をすることも多いだろうが、本当に優秀な一部のPMのプロフェッショナルを除いて、キャリアの終着点をPMとすることには少々無理がある。
(ここでは別にPMではいかん、という話がしたいわけではない。本書の意義を強調したいがために、敢えて取り上げた、というだけの話である)


本書の特長は以下の通り

  • キャリアパスを実現するための方法が具体的に紹介されている
  • そのキャリアを歩むために身につけるべき知識・技能について具体的に述べられている
  • 実際のキャリアパスの具体例が示されている(成功者のインタビューも参考になる)
  • そのキャリアに必要な業務知識が(概要レベルではあるが)示されている


キャリアパスについて考えるだけでなく、実際にそれぞれのキャリアが身につけるべき知識についての勉強にもなる(上述の通り概要レベルではあるが)良書。
ぱらぱらとでもいいので、是非読んで欲しい。
2年目〜5年目くらいの下流工程が主な業務である人にお勧め。