「お通し」はなぜ必ず出るのか―ビジネスは飲食店に学べ (新潮新書)

「お通し」はなぜ必ず出るのか―ビジネスは飲食店に学べ (新潮新書)

書名:「お通し」はなぜ必ず出るのか―ビジネスは飲食店に学べ
著者:子安 大輔


まあまあ。
目から鱗のような情報や考察があるわけではないが、それなりに有益な情報が盛り込まれている。
特にこの業界に対してあまり知らない人が読むと自分の勘違いに気づかされるので勉強になるはずである。


著者の一貫して冷静な姿勢も評価できる。
主張も筋が通っている。
間違った思い込み、いい加減な情報に振り回される飲食店経営者、及び消費者に対して「それは違うんじゃないの」という冷静な指摘がなされている。
従って、「自分の店を持ちたい」という「夢」を持っている人にとっては必読の書である。


「ビジネスは〜」はやや大袈裟であるが、他の業界にも通ずるような示唆が盛り込まれていることは確かである。
特に立地に関する戦略の立て方などは、まさに3Cや4Pといったフレームワークの実践そのものであり、勉強になる。


かけたコストと時間に見合うだけの収穫は得られるので一読して損はない。