知識ゼロから学ぶ ソフトウェアテスト

知識ゼロから学ぶ ソフトウェアテスト

書名:知識ゼロから学ぶ ソフトウェアテスト
作者:高橋 寿一


良書。
ソフトウェアテストに関する基本事項を解りやすくかつ網羅的に、解説している。
『ずっと受けたかったソフトウェアエンジニアリングの授業』と並んで、新米エンジニア必読の本である。


本書の長所は以下の通り。

  • 記述が具体的で、得た知識を即、業務に活かせる
  • 解説が平易で初学者にも解りやすい
  • 数字を効果的に使用している
  • 具体例が豊富
  • 著者の現場での経験が生かされている
  • (以上の長所を踏まえた上で)根拠となる理論がしっかりしている


ソフトウェアテストに関しては、しっかりとした理論書を一冊は読み通しておく必要があるが、(本当はあまり良くないことであるが)大仰な本を1年かけて読んでいる時間のない多忙な新米エンジニアにとって、このような「すぐに役に立つ」上に「相手を説得できるだけの理論的根拠がある」本は非常にありがたい。
しかも、「役に立つ」だけでなく、きちんと勉強にもなる。


勿論、これ一冊で十分、ということはないが(特にテスト効率を、すなわち開発効率を左右する単体テストの技法、特に「直交表」の辺りはしっかりと勉強しておきたい)、最初に読む(ソフトウェアテストの)1冊としては最適と言えるだろう。