■
- 作者: 大塚寿
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/01/17
- メディア: 新書
- 購入: 4人 クリック: 34回
- この商品を含むブログ (9件) を見る
著者:大塚 寿
残念ながらうちの職場では役に立ちそうな手法は見あたらなかった。
だって、リクルートとはノリがあまりにも違いすぎるでしょ。
そういう意味では、残念ながら多くの職場においても、そのまま適用できそうな項目はほとんどないと思われる。
(あの会社は特別だからねぇ)
もう一つマイナスなのは、時代のギャップ。
バブルをはさんで、この国の職環境はまったく変わってしまった。
著者の語るような「古き良き会社」のあり方はもう望むべくもない。
社員の意識も変わってしまった。
著者はそれを理解してはいると思うが、それにしては過去の成功談にこだわりすぎている。
最近また多少の揺り戻しというか、あまりにも「成果主義」という言葉が暴走し、職場環境を荒廃させてしまったことへの反動か、過去の日本的職場敢行を取り戻そうという動きが見られていることは確かだが(社員旅行の復活とか)、もう完全に元に戻ることはないだろう。
雇用の多様化で正社員の比率は下がり、流動性も高まっている。
勿論、だからこの手の取り組みは一切無駄であるというわけではない。
本書はこの手の本の中でも人間心理をついた優れた方法を紹介している良書の部類に入る。
だが、読後感としては、この方法ではやはり今の(特に若い人を)ノセるのは難しいだろう、というものがあった。
悪い本ではないが、実用書としては役に立つことが存在意義なので、評価としては「可」程度。
参考にはなる、が、即効薬にはなりえない。