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その書評の中で、竹中氏を持ち上げていたら、たまたま本日21:00からのN○Kスペシャルの宣伝が目に付いた。
これ→http://www.nhk.or.jp/special/onair/090101.html
(TV番組のサイトなのでリンク切れはご容赦)
なんと、竹中氏が出演するというではないか。
しかも、金子氏と対決するという。
これは、見なければ・・・。
で、ブログ更新の片手間に見るつもりが、つい見入ってしまった。
いや、竹中氏を応援するあまり、少々力が入ってしまったらしい。
論点は以下の3つ
このうち、2番目は明らかに失敗。
この面子で外交がまともに論じられるのは岡本氏だけであり、まともな議論になっていなかった。
("反米"という論客は確かにいたが、別に岡本氏は"対米従属"ではないので、そもそも議論の軸がかみ合わず)
3番目の議論が、「グローバル化」なのに、参加者全員が国内の話しかしていないという点が、皮肉で、滑稽ですらあった。
で、1番盛り上がったのが最初の経済問題。
(三宅さん大変そうだった)
竹中氏の主張は一貫していて、「改革の不徹底こそが現在の日本の景気低迷の原因であり、今行うべきは改革の継続である」というもの。
賛成。
対する金子氏の反論にはもっともな部分もあったが、肝心の対案は正直言って抽象度が高すぎて意味不明で理解不能。
ブッシュ・小泉型からオバマ型へって言われて、解る人いる?
第一オバマは選挙向けにいろいろと「姿勢」は見せたかも知れないけど、まだ具体的な経済政策は何も行っていないよ。
アメリカと日本とでは経済の構造も財政事情もまったくことなるから(だいたいアメリカは人工増加社会でこの国は少子高齢化社会)、同じやり方で上手くいく保証なんてどこにもない。
田原さんのように、「ルーズベルト」型と言い切ってしまわない辺りが、結構うさんくさく感じられた。
「ルーズベルト」型なんて、今更出来ないし、効果がないことは自明だからね。
オバマはまだ何もしていないから、その「印象」だけを利用することは出来るというわけだ。
金子氏の「危機論」には、常々共感する部分があったのだが、今日の討論での、具体的な政策の中身を聞いて非常にがっかりした(そもそも具体的ですらなかった)。
これだけ自信を持って批判をするからには、もう少し具体的な提案があるものだと思っていたのに。
本買ったけど、読むのやめようかな。
小泉・竹中改革を批判するのは実に簡単だけど、代替となる具体案なんて実は誰も打ち出せないということが露呈してしまったという意味で、良い討論であったと思う。
社会保障を、セーフティネットを、って、誰も彼もが言っていることだし、じゃあ現在の財政状況でどこを削ってそこに回しますか、という竹中氏の質問には誰も答えられていない。
(金子氏がより所得再分配を進めるべきだ、というようなことをちょこっと言っていたが、具体的にどうするんでしょうね。「金持ち増税」をしますか?それこそこの国の経済を完全に崩壊させてしまうと思いますが)
実際に竹中氏はそれはもうひどい抵抗に遭いながら、精一杯のことをやったんだから。
批判の矛先は竹中氏ではなく、霞ヶ関の抵抗勢力の方に向けるべきではなくって?
「安心して」暮らしていける社会は自分たちの力で築き上げていくもので、政府が用意する者じゃないでしょ。
それじゃますますこの国の国際競争力が低下して、経済がひどいことになりますよ。
この国の左翼は、いつから政府依存になってしまったんでしょうね。
政府が頼りにならないから、自分たちでやる、その代わり税金は払わねぇぞ、ってぐらいの気構えを持った連中のことを左翼と呼ぶものだと思っていたのだが。
意外だったのが(大変失礼)、勝間氏。
未だに著書は購入したきり読んでいないのだが、ただの「時の人」かと思いきや、発言のしっかりしていること。
そして、「教育が大事」という一貫した主張。
「自分で考え、行動することこそ大事」
「皆が学び合い、高め合っていく社会」
すばらしいではないか。
こういう人に、これからももっと積極的に発言してもらいたい。
ご活躍を期待したいところである。
(著書を拝読させていただくのはまだ先になりそうだが)