天国に一番近い場所

に、ふと立っているような気がした。


休暇中の日課としている外出時、自転車の車上でのことである。
身体から全ての力が抜け、一切の感覚が失われた。
まるで、そう、飛んでいるかのようだった。


その時目の前に電車が来ていたら、何の躊躇いもなく飛び込んでいたかもしれない。
そういう恐さがあった。
でも、恐いという感覚は全くなかった。
その時訪れた幸せは、それほどまでに強烈だった。


このような感覚は希に訪れることがあるのだが、今日感じたそれは特別だった。
本当にそこに「わたし」がいない、完全に解放された瞬間だった。