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小説 キングダムハーツ 上巻 (ゲームノベルズ)

小説 キングダムハーツ 下巻

書名：小説 キングダムハーツ 上巻 下巻
著者：金巻ともこ, 天野シロ

ストーリーのおさらいには良いのでは、という程度。
特に工夫が施されている訳ではなく、文章が洗練されている訳でもない。
気になる点と言えば、どうも次(?)への伏線を意識した記述が目立つこと、そのせいで、この上下間で完結した感が得られないこと。
まあ、出版年からすると仕方ないのかもしれないが。
(或いは宣伝の意味もかねてそう書くように依頼されただけなのかも知れないけど)

元ネタはそこそこ良く練られたストーリー展開なので、もっと読ませる書き方もできたのだろうが、まあ、この手の作品にそれを求めるのは無理な話なのかも知れない。
(ヴァルキリーの質がそこそこ高いのは珍しい事例なのかもね)

この手のノベルズで毎回気になるのは(何度か書いていると思うけど)、固有名に頼りすぎた書き方になっているという点。
小説だけ読んだ人にも内容が理解できるように書くのが腕のいいライターなのだが。
例を挙げるとすれば、やはり、倉田英之だろう(最近なにしているのかな)。
後は中学以来まったく読んでいないが秋田禎信あたり。
まあ、所詮サブカルだけどね。