頭痛のタネは新入社員 (新潮新書)

頭痛のタネは新入社員 (新潮新書)

書名:頭痛のタネは新入社員
著者:前川孝雄


限りなく駄本には近いが、読む人によっては有益な情報を含んでいる、そのような本。
「今時」の若者の特徴が「解りやすく」まとめられており(「解りやすく」っていうのは皮肉のつもりだからね)、彼らを理解する上である程度までは役に立つであろう本。


カテゴライズはあまり好きではないが、転職のタイプとして、「勘違い」型と「ファッション」型は確かにいそうだな、とは思った。
少子化・過保護(そして最近修正されたが「ゆとり教育」)の中で、正しい自己評価をしづらい状況に置かれているのかもしれない。


確かに、若者はあまあまになっているのだが、企業の方ではそちらに合わせず超然としていれば良いと思う。
外に眼を向ければ、未だかつて無いほどの競争社会である。
グローバル化が避けられない以上、企業競争力を保つためにも(意味のない「新人いじめ」は無くした方が良いのは確かだが)、求める水準は高くあってしかるべきだと思う。
結果として、多くの若者が精神を病んだり辞めていったりするかも知れないが、そのようなコストを払ってでも要求の水準は高く保つべきである。
(勿論、無理な要求は論外である。しっかりと段階を踏んでそこに到達できるよう、最低限の道は示すべき)


と、本書を読んで思った。
自分に甘いだめ〜な自分のことは棚に上げて。
いや、勿論自戒の意味も込めて、だよ。