コンサルタントの「質問力」 (PHPビジネス新書)

コンサルタントの「質問力」 (PHPビジネス新書)

書名:コンサルタントの「質問力」
著者:野口吉昭


駄本。
×が5つ。
完全に駄目な本の典型。


[9/27 追記]
コンサルタントは、こういう力を持っているんだ、どうだ、すごいだろう、という自慢の書としか読めない。
なんとか「力」という言葉が流行っている(いた?)が、その大半は、「で、具体的にはどんなときにどうする力で、何をすれば身につけることができるの?」という質問に答えることが出来ない、抽象的な単なるラベルに過ぎない。
本書の「質問力」も、同じことになってしまっている。


「質問力」を3つの要素に分解したところはよい。
実際の現場で、こういう風に解決した、という具体例があるのもよい(『レバレッジ・リーディング』の著者的には、このような現場の経験が書かれた本を読むべき、とでもなるのだろう)。
だが、それは、その場における、非常に特殊な事例であり、著者の対応も、「臨機応変」という言葉まさにそのものである。
それに「〜力」とラベルを付けるのは勝手だが、それは著者以外の誰にも真似をすることが出来るものではないし、そういう(定義が)よくわからない応用力を身につけるためには具体的に何をすればよいのかが全く示されていない。


本書を読んでも、「へぇ〜、コンサルタントって、すごいんだ」「へぇ〜、コンサルタントって、大変そうだなぁ」という感想がせいぜい浮かぶだけで、何の役にも立たない。
時間の無駄にしかならないので、読む必要なし。
なんでこんな本が売れているのか、理解に苦しむ。


それにしても、新書の質を揃えるって難しいんだな。
PHPビジネス新書は、最初に読んだ本が良かったから粒ぞろいだと思い込んでいたのだけど、ここのところ外れが多い。
まあ、これだけ出版点数が多くなると、そうなるのか。