任天堂Wiiのすごい発想―技術競争を捨てて新しい市場開拓に成功

任天堂Wiiのすごい発想―技術競争を捨てて新しい市場開拓に成功

書名:任天堂Wiiのすごい発想―技術競争を捨てて新しい市場開拓に成功
著者:溝上幸伸


読了は6/27(金)
駄本。
任天堂ソニーの争いの歴史をおさらいしたければ読むと良い。
多分他にもっと良書があるはずだけれど。


何がいけないって、日本語。
私のブログ並みにひどい(お前のブログと比べられるなんて可哀想だな)。
誤字は編集者の責任だとしても、とてもではないが読むに耐えない日本語。
レポートでもこれでは減点だろう。


そして繰り返しの多いこと。
同じ話を3度も4度も繰り返し聞かされるとうんざりする。
数字も1回目は効果があるが、2度3度繰り返せばまったくインパクトを与えられなくなる。
この内容ならページ数は3分の1でいい。


ただし、分析そのものはそこまで的外れではない。
任天堂がかつて何故強かったのか、今何故強いのか、そして昔も今も変わらない強さとは何であるのか、といった必要な知識は本書を読めば一通り身につく。
著者のオリジナリティはほとんど感じられないが、まあ講義に出られなかったので他人のノートを読むと思えば何とか。
それにしても冗長。


ちなみに「ストーリー重視のドラゴンクエスト」「映像重視のファイナルファンタジー」という著者の認識は、私には納得がいかない。
ドラゴンクエストは5を除けばほとんどストーリーらしきストーリーを成していない。
ファイナルファンタジーの7,8,9,10(11,12は知らない。11はジャンルがやや異なるので評価の対象外だと思う。6以前は、個人的には6にはストーリーを感じるが、ドラクエとどっこいどっこい)の作り込まれたストーリーは他のRPGの追随を許さないレベルであるという事実を理解していないのだろうか。
まあ、そんな個人的な思い入れなんてどうでもよい。
この手の話に興味があり、暇で暇でしょうがないというなら読んでもいい、そのくらいの本。