マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

書名:マンガ 餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?
著者:武井宏文, 林總


可もなく不可もなく。
費用対効果(値段・時間)はあまり良くない。
が、読むのにほとんど時間を要しないので(書見台においていたら何回か朝食の時間にぱらぱらめくっていただけで読み終えた)、読むコストは小さい。
が、得られるものもまた小さい。


ちなみに私は曲がりなりにも経済学科の出なので経済のけの字くらいは解る。
経済の話を聞いたこともないような人が読むと、「限界」の概念辺りで間違いなく躓くだろう。
なにせ説明がほとんどないので。
ということを考えるとやはり高い評価をすることは出来ないな。


内容は経営の基本のK('き'ですらない)ぐらい。
それはいくらなんでも知らなきゃまずいでしょ、経済新聞読んでも意味解らないでしょ、というレベルの話をあまりかみ砕かずにそのまま説明している。
細野真宏の「面白いほどよくわかる」と同じようなことを期待して本書を手に取ると痛い目に遭う。


それにしても、漫画は効率が悪い。
これだけの紙幅を割いてもこれだけの情報しか載せられないのか。
無駄なコマが多いからだろうが、無駄を省くと漫画の意味がなくなるので難しい。
細野氏の本がいかに奇跡的な良書(ちなみに「漫画」ではない)であるかがよく解る。


そして個人的には、この漫画、著者の本の広告として読まされた気分だった。
だって、巻末に「IT化による危機をどう乗り越えるか」みたいな文句(しかもそいつは漫画ではなく普通の(?)本)で本の紹介が書かれてあったら読まずにはいられないでしょ。
まさか、この漫画、著者の著書の宣伝本の位置づけだったのか?
私は出版社の戦略にまんまとはめられてしまったのか??