バドミントン教本 応用編

バドミントン教本 応用編

書名:バドミントン教本 応用編


良書。
基本編は(個人的には)今ひとつだったが、この応用編は指導者のみならず、競技者が知りたい、戦術やトレーニング、コンディショニングの情報が数多く詰め込まれている。


個人的にはフォーメーションや戦術についての情報を求めて本書を購入したのであるが、その辺りの情報量はあまり多いとは言えない。
しかし、その他の情報が充実していたので、価値としては十分。


本書に書かれていることを実践するだけでも、かなりの競技レベルに到達することが出来ると思われる。
紹介されている練習法やトレーニングの方法も、1つ1つ目的がはっきりしていてそれぞれ理にかなっている。
バドミントン指導者必携の書であることは間違いないだろう。


ただし、本書の中で「メンタル面」を扱っている箇所は全く役にたたない。
敗因を外的要因に帰することは練習を怠ける口実になるからいけない、と書いた後で、敗因を内的要因に帰することは自信を喪失させるので慎まなければならない、などと矛盾する記述があったり、要は「アメとムチ」なのだと身も蓋もないような表現に頼っていたり(そんな言葉を見たら選手とトレーナーの間の信頼感はどうなるんだよ)しており、これでは何も語っていないのと同じ(いや、何も語らない方がまし)である。
メンタルトレーニングの重要性だけを説いて、具体的なトレーニング方法は紹介程度にとどめて参考書籍を記し、メンタルケアに関しても同様に専門の書籍に説明を譲るという書き方をすればよかった(そもそも本書の中で網羅しようとすることに無理がある)。


上手くなりたいんだけどどうしたらいいかさっぱり解らない、という人は、一読をお勧めする。
必ず役に立つ。