自分の体に配慮するなんて馬鹿げている。
中途半端に休息を取ろうとしても無駄だ。


いずれにせよやるべきことを抱えたままで休めるような人間ではない。


眼の奥が痛いのも、胃腸の調子が悪いのも、いつの間にか奥歯をかみしめているのも、寝付きがいい割には寝起きが悪く、いくら寝てもちっとも疲れがとれないのも、ぜーんぶぜーんぶどうにもならん。
これだけ休息を与えても(三日で30時間ぐらいか)ちっとも疲れがとれないばかりか、普段よりいっそう疲れてしまうのだから、処置無しである。
どうせ気がゆるんでいつも以上に疲れた〜ってだだこねているのに違いない。
よーし。
そこまでこの休息に満足できないのなら、もう二度と休息なんて与えてやるものか。
ドーピングしてでも、不潔物質をまき散らしてでも働かせてやる。
人間の尊厳なぞ貴様には必要ない。
都合のいいことに、私にとって痛覚は集中力を欠く程度で仕事に支障はきたさない。
まあ、仕事の成果はろくなものにならんだろうが、そもそも万全の体調であってもこの無能ものにはたいした仕事は出来ん。
ならば。


馬車馬のように働け
そして
死ね


ローマ人の物語 (7) ― 勝者の混迷(下) (新潮文庫)

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