四時間飲んで。
午前三時に寝て。
目覚ましと共に栄養ドリンクを飲む。
二度寝は許さない。


大学で手続きをする。
相変わらずの面倒さで一時間かかる。
用事で一駅寄る。
電車では本を読む。


買い忘れていた物を買う。
傘。
荷物。
濡れ鼠。


無論、家路を急ぐ。
急いでいるのは気持ちだけで身体は動かない。


踏切があがる。
車が流れる。
ひっきりなしに流れる。


雨。
そうでなくても歩行者が優先。
渡らせようとする変わった者はいない。


頼めば、譲ってもらえる。
解っている。
だが、頼まない。
プライドではない。
そんなものはもう忘れた。
ただ・・・。


車は無言で意思表示を求める。
私が頼む。
相手は譲る。
譲ったことで善いことをした気になる。
当たり前のことをしているのに善いことをした気になる。
それが憎らしいから私は頼まない。


世の無常をかみしめながら、踏切で立ち往生していた。
何も不思議なことはない。
これがこの世界である。