付き合いきれません
- 作者: 前橋和弥
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2001/01/01
- メディア: 単行本
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著者:前橋和弥
□評価:秀
情報:◎ 新規性:◎ 構成:△ 日本語:△ 実用性:◎
難易度:難 費用対効果:○ タイトルと内容の一致:◎
お勧め出来る人・用途 :長くプログラマを職業としたい人・プログラミングに必須である「メモリ操作」関連の知識を得る
お勧めできない人・用途:趣味でプログラムをしたい人・C言語におけるポインタの使い方について学ぶ
□所感
玄人向けの書籍である。
説明は平易で解りやすくかみ砕かれているが、取り扱われているトピックそのものが高度で難解であるため、プログラミング初心者にはお勧めできない。
挫折すること必至である。
本書は「C言語」と銘打ってあるが、言語仕様と、コード例としてCを用いているだけで、説明されている原理・内容そのものは、どの言語においても共通する原則である。
メモリ操作を行わないプログラムはない(APIの内部で完結しているプログラムは多々あるが)。
実際にJAVAやC#(!)についても言及はある(JAVAに関しては批判が主であるが)。
メモリ操作は、パフォーマンスチューニングのみならず、コード品質にも密接に関わってくる要素である。
故に、ある水準以上のプログラムを記述する際には、必ず必要になる知識であると言えよう。
読んで損をすることはまずない。
ただ、その語り口の独特さ(主に皮肉)から、本書を敬遠してしまう方はいらっしゃることだろう。
その場合は本書に変わりうる書籍を探すことだ。
おそらく見つからないとは思うが。
プログラミング力向上のためには必読の1冊。
微に入り細に行った著者のあくなき探索の奥深くまで付き合う必要はないが、本書に対する理解が増すほど(特にC,C++,C#,JAVAの)プログラミング力が増すことは間違いない。
□読了日
2010/07/08