元気のないこの国への喝


一番じゃなきゃダメですか?

一番じゃなきゃダメですか?

書名:一番じゃなきゃダメですか?
著者:蓮舫


■評価:良
  情報:△ 新規性:○ 構成:△ 日本語:○ 実用性:△
  難易度:易 費用対効果:○ タイトルと内容の一致:△
  お勧め出来る人・用途 :蓮舫さんの生き方に学びたいと思っている人・蓮舫さんの生き方に学ぶ
  お勧めできない人・用途:事業仕分けの舞台裏について知りたいと思っている人・事業仕分けの裏側について知る


■所感
 まずは、蓮舫さんの前向きな生き方に惜しみない拍手。
 この方はご自分の信念の元、まっすぐに生きて来られたのだな、ということが本書の記述からひしひしと伝わってくる。
 まっすぐな人生を歩むためのお手本のような方である。


 「事業仕分け」については、枝野さんが「サンデープロジェクト」でこれ以上ないほど解りやすい解説をされていた。
 そちらと本書で明かされた「実はマスコミの報道した『事業仕分け』の模様は3度目のやりとりの場であった」という情報を合わせると、あのイベントの正確な評価が可能になるだろう。
 本書はタイトルとして「事業仕分け」での蓮舫さんのご発言を採用されており、それに対して私の評価として「事業仕分けの舞台裏について知りたい人」には本書は向かない、とさせていただいているのであるが、それは別に本書の質の問題ではなく、上記の理由からである。
 あくまで枝野さんのご説明と併せて初めて、「事業仕分け」というイベントを評価すべきだ、ということである。
 ただ、本書で蓮舫さんが述べられているように、「あの発言をきっかけとして、ノーベル賞受賞者のような方々がこのくにの科学技術の行く末について本気になって議論を行うようになった」という点は確かに重要なポイントであろう。
 そういう意味で「事業仕分け」を知るという目的に本書がまったく役に立たないということはない。


 だが、それにもまして、本書は蓮舫さんという方の生き方について、理解し、学び、そして「まねぶ」ための実践の書である。
 蓮舫さんの生き方は一言で表すと「まっすぐ」である。
 本書のタイトルで有名となったような、直球ストレートなご発言の節々からもそれは推測できるが、本書で語られている自身のこれまでの生き方について学んだ読者はそれをより確信することが出来るだろう。


 蓮舫さんのような「まっすぐ」な生き方に憧れている人は多いだろう。
 だが、現実にはなかなか思う通りにならず、もやもやとした気分になっているのではないだろうか。
 そのような方は是非本書を読んで、「よし、わたしもがんばろう」という気持ちを高めて欲しい。
 女性だけでなく、男性も蓮舫さんの生き方から学ぶところは多いはずである。
 背筋がしゃきっと伸びること間違いなし。