熱く語り合う機会が欲しい
マンガでわかる 会社組織が甦る! 職場系心理学 (じっぴコンパクト 62)
- 作者: ナカタニD.,衛藤信之
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2010/04/16
- メディア: 新書
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作者:ナカタニD., 衛藤信之
■評価:優
情報:○ 新規性:○ 構成:○ 日本語:○ 実用性:◎
難易度:易 費用対効果:◎ タイトルと内容の一致:○
お勧め出来る人・用途 :職場の雰囲気を良くしたい管理職以上の人・現場の雰囲気を改善し会社をよくするためのヒントを得る
お勧めできない人:コストカットによる利益率の改善を考えている経営者の人
■所感
こちらは全く期待をしていないどころか、「どうも読み終わった後に購入したことを後悔しそうな気がする」(失礼)と、いったん置き直したぐらい、引き気味だった。
が、予想を遙かに上回る、「熱い」内容で驚いた。
これは、下手なビジネス書よりよほど実用的な書籍である。
本書の優れている点は、あくまで「情」に逃げることなく、「心理学」という理論の枠組み(最近流行の言葉で言えば「フレームワーク」に即して問題の解決策を模索しているところである。
論理的に筋が通っているので読んでいてスッとおちるものがある。
納得感があるのである。
そして、もう1点優れている点を挙げると、「心理学」が出来る範囲、その限界を自覚しているということ。
「私なら、精一杯努力してこういうことができます。いかがでしょうか」という態度は素晴らしいと思う。
勿論、物語ゆえにカタルシスは用意されているわけであるが、これを現実に適用しようとした場合、「こうすれば必ずうまくいきます」という提案であるよりも、本書のような形の提案であれば採用しやすい。
職場の雰囲気を改善したいと思っている人には勿論お勧めだが、職場ストレスを抱えている(ほとんど全ての)「働く人」、また、その人たちのケアをする立場にいる人にもお勧めの1冊。
必ず何か得るところがあることを保証する。
いいね、熱い本は。