やさしく学ぶ Sun認定Javaプログラマ(SJC-P)

やさしく学ぶ Sun認定Javaプログラマ(SJC-P)

書名:やさしく学ぶ Sun認定Javaプログラマ(SJC-P)
著者:山本 道子


これもまた読み始めてから読み終えるまでに半年近くを費やしてしまった。
理解に時間がかかったわけではない。
単に勉強の量が激減しているだけである。
研修の時にはこのぐらいのボリュームで難易度も低い参考書は2日で読み終えていたのだ(完全に理解したかどうかは別にして)。


本書は、現在、この試験の対策として必要な書籍である。
そもそもこの試験の参考書は数が少ない。
(と思って、amazonで検索をしてみたら、予想以上にひっかかった)
前言撤回。
正確に言えば、「技術力が低く、経験が浅く、そのくせあまり学習へのモチベーションが高くない」という人でも(プログラマの皆が皆プログラムが好きだとは限らないのである)どうにか学習継続のモチベーションが持続出来るような入門書がほとんどない、というのが現状である。
そもそもSJC-Pをとろうと思う人は、標準ライブラリの仕様ぐらい空で言えるだろうし、解らないことは『プログラミング言語Java』で調べるか直接コードを読んで理解するでしょ、というようなスタンスで書かれた参考書(現状ではこの試験の参考書の大半がこのスタンス)だと、私のような頭が悪く、そのくせ努力しないダメ人間は簡単に挫折してしまう。


勿論、本当に合格しようと思うならば、一念発起して学習に専念するぐらいのことは最終的には必要になるのだが、それだけのモチベーションは長く持続しない。
仮にそのモチベーションが持てたとしても、入門書程度の知識・経験からSJC-Pの問題を解けるようになるまでには、間に少なくとも1ステップは必要である(いきなり『プログラミング言語Java』を読めと言われても、それは哲学を始めたばかりの人に、いきなり原書(例えばカントなら『純粋理性批判』)を読めと言っているに等しいことであり、当然その人は挫折する)。
説明が長くなったが、本書はその1ステップとして最適とまではいかなくても、十分に要件を満たしている。
そういう意味で、本書は必要な書(人によってはいらないのだろが、少なくとも私のような駄目プログラマには必要な書)なのである。


本書は問題量が圧倒的に不足しているため、本書1冊では合格することは不可能である。
しかし、本書は合格へのプロセスに読者を導くための良い道案内となる。
まずは本書を読み、そしてその理解を元に問題集を最低1冊はこなす、という勉強方法が最適であろう。
(まだ受験すらしていない人が偉そうに)<いや、他の資格試験(IPAとか)の経験からすると、たぶんこの戦略で大丈夫なはずだ>


ずぼらで勉強が長続きしない人にお勧め。
本当はその怠惰をどうにかしたいけど、それが直るまでに職を失ってしまう可能性の方が高いからね。


勉強は継続が大事。
格好を付けるのは自由だけど、知らないことをさも知っているかのように、また勉強していないのにさも勉強しているかのように見せかけていると、後々痛い目に遭うよ。
勉強の継続のためには手段を選ばず。<とはいえ、もう少し勉強に時間を割いて欲しいものだ。半年はひどすぎる>