親子という病 (講談社現代新書)

親子という病 (講談社現代新書)

書名:親子という病
著者:香山リカ


読了は12/24〜12/26のいずれか。
駄本。
もうこの人の書く本は読むまい、と思わせるほどの駄本。
『14歳の心理学』は悪くなかったんだけどな。


読む価値があるのは最後の30頁くらい。
親子関係に関しては、最終的に親子間で閉じてしまわないこと、このことが大事であるという結論は、確かにその通りで、何とかして一度切り離してしまえば自分たちの関係もある程度相対化して見ることができる。
ただこれは正論ではあるけれども、そういう状況に追い込まれた人がそのように冷静に判断出来るかといえばどだい無理な話である。
また、ことが親子間の問題であるだけに、外の人が容易に踏み込んでいくわけにも行かない。
現実的な提案とすれば、もう少し「親元から離れる」ことを奨励する雰囲気にしていくこと、このぐらいである。
(ただし社会風潮のような「神」に等しいものを個々人の手で変えていくことが出来るとはとうてい思えない)


残りの部分、冒頭から結論に至るまでの事例紹介や考察は、何が言いたいのかよく解らない。
問いを立てるでもなく、データを分析するでもなく、だらだらとよく解らない文章が続く。
読むとすれば最終章の結論だけで十分な本。