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「品質力」の磨き方 (PHPビジネス新書)

書名：「品質力」の磨き方
著者：長谷部光雄

駄本に近い・・・んだけど、学ぶべきことはある。
個人的にはものすごく啓発された。
誰の役にも立つ良書か、というとちょっと・・・という類の本である。
いわゆる「心構え」の本。

確かに、読んで損はない。
ただ、あまり大きな期待を抱かないことだ。
少なくとも具体的な手法についての記述は全くない。
本書を読んでもいわゆる「品質力」は向上しない。

本書の特徴としては、現在日本の製造業が直面している「リコール」問題に対して、積極的な考え方を示していることである。
また、ソフトウェアなどの「目に見えない」ものに関する「品質」の考え方と、その向上の方法に関して述べられていることも本書の特徴である。

本書で述べられていることには、なるほど一理ある。
だが、実際にどのように「いじめ抜く」のか、その費用対効果はどのように算出すべきか、などという具体的な話はなんらなされていない。
具体論がなければ、「確かに言っていることは正論だけど、現実には、ね」で片付けられてしまいかねない。
そう言う意味で、高く評価することは出来ない、残念な書。