経営者は危なくなるほどよく笑う (光文社ペーパーバックスBusiness)

経営者は危なくなるほどよく笑う (光文社ペーパーバックスBusiness)

書名:経営者は危なくなるほどよく笑う
著者:鈴木健


うーん。
駄本、かな。
ここに書かれた「経営状況が悪化したときの経営者の挙動」って、普通に見ていればすぐに解る類のものじゃないかな。
経営の知識はあまりないから確たることは言えないけど、不渡りを2度出したら「倒産」なんでしょ。
売掛金」の回収が滞る状況って、もうかなりやばい状態だと思うけどね。
何が言いたいかというと、本書で紹介されている「危険信号」って、余りにもあからさますぎて見抜けない方が愚かすぎないか、そう言う意味で本書は何ら意味のある内容が欠けていないのではないか、ということである。


私にとっては、「倒産」の定義や、具体的な手続きの方法、取るべき選択肢など、技術的な話でいくつか勉強になることがあったのだけれども、それは別に本書で学ぶ必要のない知識だと思う。
まあ、説明は解りやすかったので本書で学ぶことでの効率は悪くはなかったのだけど。


企業が駄目になるときの経営者の行動や、彼らが具体的にとる手段、「倒産」にまつわる基本的な法律の知識などに興味関心のある人は読んでも損はしない(ある程度勉強になる)かもしれない。
が、タイトルなどに現れているような、「危ない企業の兆候」に関する見識を求めて本書を読むのはやめておいた方がよい。
その点では余り役に立たないだろうから。