我々は今、時代の大きな変化の渦の中にある

それを強く感じさせる出来事があった。


8/14に、読了本の書評を書いたら、その日に著者からコメントが寄せられた(8/14の日記参照)。
梅田さんの予言された「ウェブ時代」は確実に訪れつつある。
10年前には想像だにしていなかったことだ。


私のような凡庸な人間でも、ウェブというツールを使うことで、人に影響を与えるような働きが出来るようになる。
ウェブは(意識の高い)個人をエンパワーする。
そして不特定多数を信頼することで、新たな物語が次々と紡ぎ出されていく。
そのような、わくわくするような時代がすぐそこまで来ている。
いや、今まさにそれが進行しつつある。

レバレッジ・リーディング

レバレッジ・リーディング

本書:レバレッジ・リーディング
著者:本田直之


結論から言うと、つまらなかった。
何故なら、これは普段から私が実践していることだからだ。


速読より多読。
1冊でも多く読むこと。
隙間時間を見つけて本を読むこと。
制限時間をつけて本を読むこと。
本は気になったら全部買うこと。
常に本のストックを切らさないこと。
重要なポイントには印をつけること。
読み終わった本からメモを作ること。


悪いけど全部実践している。


違いといえば、著者がラインを引いてドッグイヤー、なのに対して私が付箋を使うこと(ただし私は、テキストの類は徹底的にラインを引いた)。
著者が本を捨てていくのに対して私は本は基本的に捨てないこと(但しこれは住環境等に依存する。以前は私も積極的に「処分」していた)。
それから読書メモの代わりにブログで書評を書き、本当に良い本だけレポートを作成すること、そのレポートはしっかりとしたものとし、どの部分でもすぐに引用できる状態にしておくこと、など。
後は、冊数と読み方。
著者はビジネス書ばかりで年400冊だが、私は哲学書や小説など種々雑多で年約300。
こう書くとだいぶ違うように見えるが、その本質は一緒である。


もう1つ、著者の「流し読み」に対して、私は基本的に本は前書きから後書き、脚注まで全部読む。
ただし、ビジネス書に関しては著者の紹介する読み方に近い読み方をしている。
つまらない本も最後まで読んでしまうが、時間は限っているし、より良い本を見つけたときにはそちらに移行するので実質そのつまらない本を読むのはやめているのに等しい。


従って、本書は少なくとも私にとって、新しい有益な情報・視点を与える類のものではなかったと言える。


更に本書は、同じことを何度も書いていてくどい。
「本は自分への投資だ」ということを強調したいことは解るが、そんなに繰り返さなくても解る。


上記にある、「私が既に実践している」という事項が奇異なことに感じる人がいるとすれば、本書を読んでみるのもいいだろう。
私にとって本書で勧めている読書術は、あまりにも当たり前すぎてしらけてしまう。